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特定非営利活動法人ALMA(アルマ):(5/8) 動物にも優しい社会を
動物と幸せに暮らすために、ヒトができること
竹本 「良い飼い主さん・悪い飼い主さん」という人間側の問題もあります。多頭飼育崩壊の問題は毎年相談がきますが、だいたい普通の一軒家で起こっています。飼い主さんが不妊去勢をしないまま飼い猫が一度に3~4匹子供を産み、その子供も生後半年で出産可能になるので、どんどん増えてわずか2~3年で70~80匹くらいになってしまうことは容易です。
動物の繁殖能力を理解しないまま無秩序な飼い方をして管理ができなくなってしまう多頭飼育崩壊は、全国規模でみると、もっと深刻な数になると思います。
ペットの幸せは飼い主さん次第で大きく左右されます。正しい知識を学び、大切なペットと末永く幸せに暮らしてほしいと思います。

阿部 長年活動されている中で、憤りを感じてしまわれることはありますか?
竹本 ペットショップが全て悪いとは思わないのですが、どうしても安易に飼ってしまう人や純血種ブランドに人が集中してしまうところに、ちょっとがっかりすることはあります。憤りというより「みんな同じ犬で同じ猫なのに見た目の違いで運命が分かれることは命に平等ではない」という気持ちで残念に思います。
阿部 動物を飼うということは良いことだけでなく大変な事もありますし、”イメージと違う”という理由で手放す人も多いという話も聞きます。

竹本 メディアでも「可愛い、癒される」など良い側面しか伝えないですよね。毎日ご飯をあげる、散歩をさせる、トイレの掃除をする。そうして愛情をかけて、1年365日変わらずお世話が必要です。病気になれば動物病院に連れていくことも必要ですし、医療費もかかります。飼うということは、大きな責任と金銭負担は覚悟しなければなりません。
例えば猫は20年ぐらい生きますが、それを知って飼っていますか?と思います。70~80歳代の高齢者が「寂しいから」とペットショップへ行き、動物を飼った後、ご病気で入院や施設に入られたり、亡くなったりして飼うことができなくなったと、ご親族や介護ヘルパーさんから相談があり引き取ったことが何度もあります。
自分の癒しのために欲しいという方も多いですが、きちんと責任を持って飼う飼い主さんが増えれば、不幸になる子はもっと減ると思います。
阿部 お金を出したらいつでも飼えるという状態じゃなく、生まれたタイミングでブリーダーさんから飼えるように、形を変えた仕組み作りなどができたら良いですよね。
卒業した犬猫たちの幸せが、何よりの喜び
竹本 ペット業界は働いている人も多く一大産業なので、すぐに犬猫を飼いたいという需要がある限り、ペットショップはなくならないと思います。ニーズがあるから存在するので、みんながいらないと言ったら存続はしないと思います。もしくは、動物先進国であるドイツのようにペットフードやペットグッズだけを取り扱うペットショップができることが私たち保護活動家の希望です。
阿部 貴重なお話をありがとうございます。反対に嬉しかったことはありますか?
竹本 卒業した犬猫たちの幸せになった姿を見ることです。譲渡先のご家族から近況をいただくことが、スタッフみんなの励みになっています。
譲渡活動は右から左へ流して終わりというように簡単ではないので、正直大変な事も多いです。卒業した犬猫とご家族の幸せなご報告が、私たちの何よりの喜びであり、次の命を救うことへの活力になっています。

阿部 実はうちにも引き取った保護猫が1匹いるんです。チュチュちゃんっていうんですが、引き取って3年経っているのに未だに「シャー!」って言われます(笑)動物病院の譲渡型猫カフェで出会ったんですが、最近はスイッチが入ると甘えてくれるようになったことが本当に嬉しいです。
竹本 「シャー!」って言っていた子が少しずつ心を開いてくれることは嬉しいですね。おうちの中で平和に暮らせていることが、何よりも幸せなことだと思います。