フレイル予防で得られること
- 医療費・介護費の抑制 … 転倒や骨折を防ぎ、将来の出費を減らせる。
- 趣味・旅行を続けられる … 体力とバランス能力を保つことで行動範囲が広がる。
- 心の若さをキープ … 人との交流が増え、抑うつや認知機能低下を防ぐ
30秒セルフチェック|あなたのフレイル度を今すぐ診断

まずは現状把握。下の7項目のチェック数を数えてみてください。2項目以上該当したらフレイル予備軍、4項目以上なら専門家への相談を検討してみてください。
□ 半年前より体重が2〜3 kg以上減った
□ 歩く速度が遅くなったと感じる
□ 週1回以上の運動習慣がない
□ 最近疲れやすい
□ 握力が弱くなった
□ 外出頻度が月1回未満
□ 口の乾き・かみにくさを感じる
このチェックリストは、厚労省「後期高齢者の質問票」やFried基準をもとに再構成しています。結果は目安として活用し、気になる場合は医師・理学療法士にご相談ください。
筋力+バランスを取り戻す5分エクササイズでフレイル予防

いすスクワット(10回×2セット)
- 椅子の前に立ち、足を肩幅に開く。
- 背すじを伸ばし、お尻を椅子に軽く触れるまでゆっくり腰を下ろす。
- 膝がつま先より前に出ないよう注意しながら立ち上がる。

片足立ち(左右各30秒)
キッチンや机に指先を添え、片足を軽く浮かせる。ふらつきが減れば支持物なしでチャレンジ。
ポイント
- 毎日続けることで下肢筋力と体幹のバランス感覚が向上。
- 転倒リスクを減らし、歩行スピードの改善も期待できます。
高タンパク&ビタミンD食で体を作り直す|今日の献立例付き

筋肉を維持するには体重1 kgあたり1.2 g程度のたんぱく質が目安。体重60 kgなら1日約72 gです。
合わせてビタミンDとカルシウムを摂ると筋肉合成がスムーズになり、骨も強化されます。
孤立はフレイルの味方? 社会参加で心と脳を活性化する方法

運動と栄養がそろっても、人とのつながりが希薄だとフレイル進行のリスクは約1.5倍に跳ね上がると報告されています。
月1回以上は地域の「通いの場」、趣味サークル、オンラインコミュニティに参加し、会話と笑いで脳を刺激しましょう。
- 自治体の介護予防教室:市区町村の広報紙や公式サイトで検索
- 趣味のオンラインサロン:旅行、園芸、写真など興味あるテーマを選択
- ボランティア活動:子ども食堂、高齢者支援の配食サービスなど
7日間フレイル予防プログラム|未来の自分に“動ける毎日”を贈ろう
プリントして冷蔵庫に貼れば、達成状況を一目で確認できます。
よくある質問Q&A|フレイル予防の疑問を解決
Q. 何歳から対策を始めるべき?
A. 60代前半からの介入で要介護リスクを最大30%下げた研究があります。
Q. サプリメントは必要?
A. 食事で基準を満たせない場合に検討を。医師・管理栄養士に相談するのが安心です。
Q. 持病があっても運動していい?
A. 医師に運動許可を得たうえで、強度を調整すれば多くの慢性疾患でメリットがあります。
まとめ|フレイル予防で“好きなことを続ける10年”を手に入れよう

- 現状を知る:セルフチェックでリスクを把握
- 行動を起こす:運動・栄養・交流の3つを今日から1つずつ
- 続ける仕組み:7日間プログラムで習慣化
まずはいすスクワットを10回、今この場で試してみませんか?「動ける毎日」は小さな一歩から始まります。
参考文献・統計
- 厚生労働省「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン第3版」(2024年改訂)mhlw.go.jp
- 厚生労働省「高齢者の特性を踏まえた保健事業ガイドライン改定について」資料(2024年)mhlw.go.jp
- 生活習慣病オンライン「フレイルの有病率は65歳以上の高齢者全体の約10%」(2024年11月28日)seikatsusyukanbyo.com
- 健康長寿ネット「フレイルの診断」